未来を見据えた環境調和型商品を提供します

"エコグリーンシオカワ通信(No.6)"

(2002.5号)

巻頭言

私がやろうとしていること(やりたいこと)

  私は会社を辞め、現在自営業ということで仕事をしながら、こんな通信を作っています。
  通常の考え・価値観からすると、会社を辞める理由ってこんなことでしょうかね。
  会社でこき使われるのがいやになったから。自分の夢を実現させたいから。
  自分で事業を開き、社長・経営者になり、人生における成功を修めたいから。

  でも、私が会社を辞めた理由はこんなことではりませんし、リストラでもありません。
  もし、そのまま会社に残って仕事を続けていっても特段問題はなかったでしょう。
  むしろ、年収が1千万円保障され、貯蓄もある程度でき、定年後も悠々自適に暮らせる。
  特に大もうけをしたいとかの欲を出さなければ、それほど不自由のない生活ができました。

  「できました。」というのは、あくまでその時点の一般的予測で、確定ではないのですが。
  しかし、これが未来に描ける構図ではないことに気が付いたら、どうしますか?
  私は40代の男ですが、今から約20年後に定年を迎える頃、世界が変わっていたら。
  現在の生活の延長線上にある社会が、破滅の一歩手前のような社会になるとしたら。

  私は昨年の夏、夕方近くになるとよく出てくるはずの入道雲を、一度も見ませんでした。
  ですから、夕立といえるような雨・雷にもあいませんでした。あなたはどう。
  今年の桜の開花がなんと早かったことでしょう。南極の氷もかなり溶け出しています。
  知る・知らない、気付く・気付かないに関わりなく、毎年の気候は刻々と変わっています。

  つまり、現在我々が暮らしている環境が20年後もあるという保障はないのですよね。
  今の社会生活を続けていたら、100%に近い確率で、無残な環境に変わるかも。
  世界のいたる所に砂漠化された土地が増え、片や水没化した土地もできるかも。
  今回のテーマのところにも載せている「表1」は、他人事ではなく、あなたの事なのですが。

  私がやろうとしていることは、20年後に今の環境を残そうというものです。
  そのための生活方法をより多くの人と一緒に考え、一緒にそれを実践してくことです。
  自分の夢の実現でも、ビジネス的成功でも、名声を得ることでもありません。
  思想・考えを広めるカリスマ的存在になるつもりもありません。

  できるだけ多くの方たちと一緒に、永続可能な真に心の豊かな社会を作りたいのです。
  会社にいて出来なかったので辞めましたが、あなたにも辞めろというのではありません。
  むしろ、普通に暮らしている方々ができる方法を考えていきたいのです。
  ひとりでは実現できないので、多くの人にわかって頂きたく、通信を発行しています。

塩川 富士夫(しおがわ ふじお)



  新緑のまぶしい、本当にすがすがしい季節がやってきました。でも政界は、秘書の給与関連の不祥事で議員辞職が続いています。このままいったら国会議員はみんな辞職かな?なんて考えているのは、私だけでしょうか。
  世界の出来事では、アメリカ合衆国はまだ戦争を続けていますし、イスラエル軍によるパレスチナへの侵攻で悲惨な状況にもなっています。いつまで人間同士で武力的対立を繰り返すのでしょうか?きっと彼らは、自分が何をしているのか、わかっていないのですよ!
  日本では有事法制がどうのこうのと言っていますが、戦争を放棄しているのですから、必要のない法律ですよね?ね!ね。テロに対しては、武力による報復ではなく、…。


今回のテーマ:"脱経済"への道‘2’

表1:[地球の環境問題と未来予測]
現  象原  因問  題 未 来 予 測
地球温暖化CO2等の排出
(石炭・石油等
の大量消費)
・異常気象(豪雨と干ばつ)
・洪水などで大量の環境難民
・砂漠化
・世界的食料危機につながる
・2025年に50億人が水不足
・2050年にサンゴ礁全滅
・2100年で平均4度,最大5.8度の気温上昇
(海面が約1m上昇
  ⇒40ヶ国の国土大半が水没)
オゾン層破壊フロン等の放出・有害紫外線の害(皮膚ガン,
 白内障,免疫力低下)
・農作物や漁獲の現象
・2020年にオゾン層の2/3(最大)が消失
森林破壊森林過剰伐採・水資源が枯渇し農業が破綻
・生物の大部分が死滅
・砂漠化
・2050年に世界の主要森林が消失
大気・土壌・
水質汚染
(環境ホルモン)
(酸性雨)
ダイオキシン(塩ビ系
プラスチックの燃焼)
自動車・工場等
の排ガス
農薬・化学物質
・生活習慣病,アレルギー等誘発
・生物種の奇形・減少・絶滅
(精子・精液の減少,生殖器
 の異常,不妊,少子化,精神
 不安定化→キレル,ムカツクなど)
・2020年に生物種(200万種強)の半分絶滅
 ・・・現在年間4〜5万種絶滅

  今回もしつこく上記表を載せてみましたが、これは私が言っているのではなく、世界環境のことを常に調査している国連IPCCなどが予測していることです。

  このような状況を回避するための方法を今回から次回にかけて、具体的に提案していくつもりなのですが、最終的には自給自足100%のできるだけ大きな集落ができることが理想です。しかし、日本は狭いところに人々が1億2千万人もいるわけですから、オーストラリアのパーマカルチャー[1]やイギリスのエコビレッジ[2]のような何万坪もあるような広大な土地を用意して、そこに何家族もが家を建てて共にかまたはそれぞれに暮らしていくというのは難しいでしょう。

  では、この狭い日本のような国でも経済社会から抜け出して、自給自足的な集団生活をどのようにしていったらよいのか。でも、まず一番難しいのは、この経済から抜け出すということです。

  ただ、スマップの中居君ではないですが、毎月売上や利益のことなど数値(お金)に追われる生活には「いい加減、飽きたべ」と言いたくなります。まあ色々課題はあると思いますが、まず今回はその辺を整理して上げておきましょう。


< 課 題 >
@  経済社会からどうやって抜け出していったらよいのか。
A  日本のような狭いところで、どのように自給自足的な地域を形成していったらよいのか。
B  エネルギーや衣食住に関わるものをどのように自給していったらよいのか。
C  廃棄物処理のゼロエミッション化[3]をどのようにしていったらよいのか。

  これらの課題への対応について述べる前に、10年程前から、このようなことを研究している「エコビレッジ研究会」[4] という自主研究グループがつくば市にあり、4月下旬にそこに話をうかがいに行ってきましたので、そこで指摘されたことについて簡単に触れておきます。


@  まず、このようなことに興味を持つのは、田舎(農村)に暮らしている方々ではなく、町中で暮らしているような人たちである。
A  エコビレッジ的なものを作っていく際の交流スペースは、そこの地域に元々いるの方々との交流ができるものとする。
B  新たに作っていくより、現況を活かす、残っている資源を活かすことを考える。
  ⇒ 今ある集落から学ぶ
C  農家をまず自給自足の方向に戻していくことを先に考える。
D  ヤマギシ会[5]のような一般社会から隔離されたような形態にならないこと。

  このDのことは重要で、宗教的な洗脳集団のように誤解されないようにする必要があると思います。そして経済から抜け出すといっても、あくまで持続可能な社会をめざすことが目的ですし、住民税や健康保険料などの公共料金への対応ということはどうしても現状残っていきます。世の中全体が"脱経済"の方向に仮に向かって行ったとしても、社会全体の経済体制が変わっていくまでにはかなりの時間がかかるでしょうから、現資本主義経済との整合も図りながら、徐々にそこに依存しない生活にソフトに変えていくことが必要ではないかと思います。

  一つ誤解しないでほしいのは、経済を優先したような社会では、環境破壊が止まらないのではないかということで"脱経済"と言っているのであり、お金を無くすのが目的ではありませんし、ましてや資本主義・社会主義・共産主義のイデオロギー論争を今さらする気もありません。あえて言うなら、過去や既存の概念から抜け出していく以外に循環型社会形成の道はないのではないかということです。特に所有とか分配へのこだわりをとっていくことが、カギになるのでは。

  では、ここで集団的自給自足を目指していくに当たっての基本的方向性を提示しておきます。


  「集団的自給自足の基本的方向性」
 @ 従来の縦組織からフラットな横組織へ
 *トップリーダー的存在を作ることは、どうしてもそこに縦の従属が生まれ、その結果搾取の
  ようなものがつきまとう可能性がある。代表・リーダーとかいうものではなく、それぞれが
  得意な分野での役割を担うというもので、上下のない組織形態とする。
 A 自然農の実践
 *農薬・化学肥料を使わないのは勿論で、できるだけ自然の力に任せた農業を目指す。
 B 自給率の段階的アップ
 *できるものから自給にし、参加者や技術が増すにつれ徐々に自給部分を増やしていく。
 C 規模の小さい技術・道具・機械の利用
 *エネルギー自給や廃棄物処理、便利・快適性を求めるものなどに必要な技術・道具・機械
  は、できる限り自然の力を活用したものとする。…お金のかからない、お金の動かない技術
  こそがこの中では有効に機能する。
 D 物々交換or地域通貨やエコマネーでの交流・交換
 *通貨が必要であれば、現在のお金とは換金できないものを使う。

さらに具体化した内容について、次回へ続く…・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


[1]:恒久的持続可能な環境を作り出すためのデザイン体系。パーマネント(永久)・アグリカルチャ
  ー(農業)・カルチャー(文化)からの造語。
[2]:エコロジー(生き物を取り囲む環境の体系)とビレッジ(村)を合わせた造語で、自然や歴史と共存
  する住まい方をする集落。
[3]:廃棄物を全く出さないようにする技術やシステム。
[4]:都市化が進むつくば市で望ましい地域開発の在り方を探ろうと、市内に住むの都市計画プラン
  ナーらが発足させた自主研究組織。
[5]:無所有・無我執というヤマギシズムに賛同・共鳴する人々によって作られたカルト的社会運動
  体。農場経営なども行っている。


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