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"エコグリーンシオカワ通信(No.15)"

(2003.2号)


■巻頭言 {パーソナルな問題}


 人は常に、それぞれ個人的な問題を抱えていると思います。
 ある問題が片付く頃には、また新たな問題が発生してきたりします。
 そんな問題の解決のために、時には誰かに相談したり、助けを求めたりします。
 でも実際に解決できるのは、その人自身なのではないでしょうか。
 そして、実は全てその人が解決できる問題なのではないでしょうか。

 人によっては、大袈裟にとらえ、人によっては楽観的にとらえたりするでしょう。
 第三者からみると、何が問題なのかと思うようなことも実はあるでしょう。
 つまり、常に問題はあり、常に問題はないのです。
 人が問題であると決めているだけなのではないですか?

   一応問題であると決めるとして!

 ある大きな問題に取り組む組織の中でも、個人的問題に終始している人もいます。
 グローバルな問題に取り組んでいるつもりで、パーソナルなことにとらわれている人。

 私には、個人的な問題がないという訳ではありませんが。
 私がこの「通信」の中で取り上げているものは、全て大きな問題についてです。
 ローカルな、グローバルな、ユニバーサルな問題解決を考え・提案しているつもりです。

 大きな問題は、個人だけでは解決できないのです。
 ですから、多くの人に問題提起し、訴え、みんなで取り組むように提案します。

 実は、どうも、個人的な問題を考えていると、ストレスが多く溜まるようです。
 ところが、大きな問題に取り組み出すと、逆にやりがいが生まれてくるようです。

 どっちみち、個人的問題は解決しても、また何か起きてきます。
 そして、大きな問題も解決しても、また次の問題が起きてきます。
 つまり、問題の質が向上していくようですね。
 これが、人が常に歩んでいく道のようです。… ここが他の動物とは違う

 どうせ常に問題があるなら、大きな問題にみんなで取り組みませんか!
 その方が楽しいのです。それを知った人は、分かっています。
 そして、大きな問題は大変なことで、なかなか解決しません。
 ところが、大きな問題に取り組んでいると、何故かパーソナルな問題は解決する!?

塩川 富士夫(しおがわ ふじお)






 2003年も1ヶ月以上が過ぎ、そろそろ春の兆しが芽生えてきそうな雰囲気です。
 そんな中、アメリカがイラクに武力攻撃を加える意向を強めています。最も多くの破壊兵器を持っていて、最も危険な国が実はアメリカであるということに、世界中の人々が気付く日がもうすぐそこに来ているかもしれません。もしアメリカがイラクを攻撃したら、それがその日になるでしょう。でも、それが世界を大きく変える契機になるかもしれません。
           






     今回のテーマ:自給自足的な生活を目指す人々 − パート2

 最近私の周りでは、自然の中で暮らしていきたいと考えている方々が増えてきています。20 世紀は多くの人が都会へ流れていきましたが、21世紀は、逆に地方へと人々が流れていく、あ るいは戻っていくという、まさに地方の時代が来るのではないかと考えます。
 そんな考えの中、1月下旬に、八郷町の自然環境が豊かな中での自給自足的生活を目指す方 を訪ねてきましたので、今回は、その紹介をしたいと思います。



〜 茨城県八郷町半田に住む「田中 啓之」さんの紹介 〜
            ・・・ ちょっと取材をしてきました

 …山から間伐材を切り出してから3年   

 田中さんが自給自足的な生活の実践に入り出したのは、今から約3年 前のことで、鶏舎建築のために山に入って間伐材を切り出したのが始まりということです。
 今年の1月末に「イサブラウン」という茶色の羽で、赤い卵を産む鶏のヒヨコを飼いだしまし た。実際に卵を産み出すまでに6ヶ月程かかるらしいですが、その卵は全て有精卵とのことです。
 田中さんの場合、100%自給自足という訳ではなく、生活のために、この卵を売って多少の 収入を得ていくというやり方です。



…1日100円での生活を目標として

 現在の生活に入る前は普通に働いていて、その時の蓄えが少しあるだけで、卵を売り出してい ない現状はほとんど収入がなく、食品を始めとする日常の生活費は、なんと1日100円を目標 においているとのことです。そのために、まとめてご飯やおかず(一品)を作り、2〜3日間は同じ ものを食べ続けるらしいのです。なんとかその目標は達成しているようですが、別段病気をする こともなく、いたって健康そうです。そんなことですから、食料品等の買い物は月に1回程度と のこと。借りている畑での自家栽培の野菜類やご近所からのもらいものが主な食材になります。



…2DKほどの平屋建築は、大工さんと二人の共同作業。

 自給自足的生活をしていくのには、まず住む家を確保す る必要があまります。田中さんの場合は、費用を安く抑 えるために一緒に建てていくという条件で、平成13年6月 から知り合いの紹介による大工さんと共同で建築に取り 掛かりました。外壁や屋根など外側の材料は購入し、内側 の垂木や細かい柱などは、知り合い等からもらってきたと のこと。総費用の目標を200万円と置いていたようです が、実際には、家に400万円、井戸掘りに50万円程度 掛かったようです。
 建築途中、電動ノコで親指を切断しそうになるケガをして一時建築をストップすることもあり ましたが、平成14年の3月から住みだすまで、約10ヶ月の作業となりました。



…不要品の再利用でも結構快適に暮らせます

 家の中のものでは、便器、浴槽、畳、コタツ、蛍光灯、障子(自分で改造)は、いろんなところか ら使わないものをもらってきて再利用しているようです。
 間取りは、6畳の和室が2間とダイニング(フローリング)です。風呂はプロパンガスで沸 かし、トイレは、簡易水洗(汲み取り:糞尿は畑に利用)、電気は東電に申請し、半年掛かって電柱7 本(田中さんの家専用)を立ててもらったようです。… 既設の電柱から1km未満は東電負担
 テレビや冷蔵庫など購入したものもありますが、結構もらいものや不要品の再利用や改造して の使用品も多いようです。大きなタンスなどはありませんが、収納用の押入れがたくさんあるな ど、300m以内には他の民家がない一軒家でも、町中の暮らしと遜色ない快適な暮らしをして いるようです。



…鶏舎を1年がかりで建築

 必要最低限の収入だけ得る目的で、鶏を飼ってその卵を 売るための鶏舎建築を、今度は自分だけで平成14年の1 月から開始し12月に完成させました。さらに増築も考え ているようです。
 鶏(ヒヨコ)は、メスが104羽、オスが6羽で、保温用の 電球の付いた小屋のフタを開けると、かわいい泣き声が聞 こえてきます。この声が数ヶ月後には「コケコッコー(オス だけ)」になるのでしょう。舎の周りには、猪よけの電線が 張られていて、とてもほとんど一人で作ったようには見え ないくらい立派な建造物です。



…農業振興地域の指定を除外するのが大変

 田中さんが家や鶏舎を建てた土地は、元々農業振興地域 の指定になっていたところで、ここに家などを建てるため に、この除外をするのが大変だったようです。
 町役場農政課に除外申請のために書類を提出し、さらに 隣接地の所有者(今回は7軒)全ての同意書が必要で、所有者 7軒のお宅を回って説明し、同意のハンコをもらったとの こと。そして実際の認可までに約半年かかったそうです。
 *農地法第5条に関わるもので、農地から宅地への転用(地目変更)が必要。また、さらに現場を 建築家によって建築確認してもらい、建築の許可もしてもらわなければならない。



…ご近所とのお付き合いが重要

 田中さんが住む家に隣接するような民家は現在ありませんが、500m以内には30〜40軒 の家があり、田中さんが属する部落(班)には、18軒あるとのこと。こういった方々とのお付き合 いは重要で、栽培した作物を分けてもらったり、代わりに何かの作業を手伝ったりという関係で 現在の生活が成り立っているようです。



【そんな田中さんのモットーは、】
できるだけ買わない(お金を介さない)→将来は水・食料・エネルギーも自給にという目標
いらないもの(産廃物など)をもらってきて使う・・・もらってくれてありがとうという関係
物々交換・労働力の交換(結い もしくは 原始共産主義 もしくはエコマネーでという発想)

…環境を破壊しない循環型生活を目指して

 田中さんは、よく「自分だけでも環境を破壊しない生活をしたい、そうでないと周りの動植物 に申し訳ない。人間の自分勝手な行動で生物が住みにくい状況をつくっている。」と言います。

 環境のことを考えたら、できるだけ何もしないのが一番という人もいます。何が重要で何が重 要でないのか、もう一度見直す必要があるかもしれません。
 田中さんの生活方法は、私が現在形にしていきたいと考えている「ネットエコライフ(仮称)」の 一つの参考にしたいと思います。






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